今まで、マレーシアやインド等一部の国家では台湾の大学の学歴を認めていなかったが、グローバル化の波を受け、インドやマレーシア等の多くの国家が台湾の大学以上の学歴を認める事となった。これにより、更に多くの外国人留学生が台湾の大学を選択するだけでなく、台湾の学生も海外の大学院に進む道が開けるようになる。
馬英九総統は11月8日、世界僑務委員会議に出席し、これまで台湾の中国語学科の学歴さえも認可していなかったマレーシアが、台湾と契約し、互いの学歴を認める事になったと明かした。
台湾からは毎年多くの大卒生が欧米やアジアの国で修士、博士学位を取得している。アジアでは、日本、韓国、マカオにある全ての大学で台湾の大学学歴を認めている。香港に至ってはまだ「正式に」承認を発表していないものの、台湾の大学を卒業した華僑は香港に帰国後、香港の大学院に進学することが出来る。台湾では香港の学歴を博士学位まで認めているが、マカオの大学は学士学位までしか
認めていない。
香港珠海学院新聞・伝播学科の主任 皇甫河旺氏は台湾から香港に渡った学者で、2009年に香港アジアテレビのインタビューに応じ、台湾の学者は既に中国大陸で学術関連の仕事に就く事が出来るが、香港で教員になる為には海外で学歴を取得する必要があると述べた。
その他、これまで台湾の高等学校の学歴を認めなかった国でも、近年は対応が変わって来た。インド大学協会は2010年に理事会を開き、台湾の大学学歴を全面的に承認することになった;シンガポール政府は2009年に工学及び科学教育認証のある台湾の大学・大学院の学歴を認めると公表した。
中国に至っては、2010年6月に台湾の大学学歴を認めることを宣言し、台湾の学生が中国で進学、就職したり、或いは資格取得をしたりするのがこれまでよりも便利になった。しかし、台湾は今でも中国の学歴を認めておらず、中国大陸で教育を受けた台湾人学生は卒業しても台湾で仕事を探すことが出来ない状況である。
他国での台湾学歴の認証は、台湾に留学する外国人留学生の数を増やしており、特に東南アジアの国家からの学生数が最も多い。教育部が2011年8月に発表したデータによると、今年台湾に留学した外国人と中国人は合わせて約5万人にも上ったという。台湾の大学に留学する外国人数で、上位3カ国はマレーシア、ベトナム、韓国である;修士課程ではベトナム、インドネシア、マレーシア;博士課程ではインド、ベトナム、インドネシアである。特に2009年以降は、台湾の博士学位の取得を目指す外国人留学生の中でもインド人留学生が最多となっている。