台湾教育ニュース

台湾大学が世界初の中国語MOOC講義を開講

「確率」、「秦始皇帝」等、既に1万人以上が履修

 台湾大学のインターネットコースが開講し、全世界で1万人以上が先を争うように登録した。MOOC(Massive open online course)のカリキュラムは世界的にも注目されており、世界の75もの有名大学が加盟するCoursera連盟には今年初めて台湾の大学にも参加要請があり、台湾大学でも人気の高い「確率」、「中国古代歴史人物-秦始皇帝」等が開講した。1万人以上の登録があっただけでなく、これはCoursera初の全中国語課程となった。

年末までに10科目の中国語課程を

 MOOCは海外の大学が去年大規模に推進したネット公開式カリキュラムで、全世界の三大MOOC課程連盟の中でも、Courseraはスタンフォード大学、イェール大学等の有名大学が無料で講義を開設している。台湾大学は2月に開講し、当初は4科目を開設、8月末からは更に世界初となる中国語でのカリキュラムが始まる。年末までに10科目の中国語課程を開設する予定で、台湾の高等教育が世界中の有名大学と競争できることになる。

 「中国古代歴史人物-秦始皇帝」は以前から台湾大学で人気のある講義で、かつては学生から「大学の4年間で受講出来なければ残念な授業」として称えられたこともあり、台湾大学歴史学科の呂世浩助教授により開講されている。その他、「基礎光学」、「機械学習」等も順次ネットで公開される。
 台湾大学のMOOC企画執行部長でもある電機学科の葉丙成副教授は、MOOCは欧米で流行し始め、今回のように世界初の中国語での授業が開講出来、台湾大学の教授が1万人以上に同時に講義出来るということには、重要な意義があると述べた。Courseraは現在430科目程が開設されており、香港中文大学も中国語による授業「崑曲の美」を開設すると見られ、講師には作家の白先勇氏等の名が挙がっている。

 葉丙成副教授もネット上で「確率」の講義を開設し、更には学生チームと半年を掛けてMOOC課程専門の多人数で競うオンラインゲームシステム「PaGamO」を開発した。このシステムを通し、学習の楽しみや意識を高めることが出来る見込みで、9月下旬に彼の「確率」の授業で応用される予定である。

 ネットユーザーの李怡志はかつてCourseraの米ミシガン大学「ソーシャルネットワーク分析」とペンシルベニア大学「ゲーミフィケーション」カリキュラムの認証を得た。彼は、2科目とも厳格な要求の下、毎週小テストや宿題の提出があり、更に基準を満たしていなければ合格することが出来ないため、毎週平均15時間掛けて1科目の準備をしていたと語った。
 
 「MOOCは有名大学の良質コースをネットユーザーの目の前に配送してくれるようなもので、これは非常に大切な資源だ。多くの特色あり新しいカリキュラムは、台湾ではお金を掛けても受けることが出来ない」と、世界初となる台湾大学のCoursera中国語課程について、李怡志は笑いながら話した。自らも1科目に登録したのだ。

(2013年8月26日 自由時報)

pagetop